内山 文治 氏 インタビュー

内山 文治
株式会社ウチヤマホールディングス
代表取締役社長

1971年6月内山ビル(株)設立 代表取締役社長就任、2004年12月(株)さわやか倶楽部設立 代表取締役社長就任(現任)、2006年10月(株)ウチヤマホールディングス設立 代表取締役社長就任(現任)。月に30~40冊を読み、蔵書は社員に開放している。本を読むのは、己の無知に気付くため。

http://www.uchiyama-gr.jp

株式会社ウチヤマホールディングス

事業内容について

家業の米屋を継ぐことから始まり、貸しビル業を展開。バブル期には貸しビルの有効利用としてカラオケ事業を始め、それに付加価値を付ける飲食業をスタート。そして2003年からは高齢化社会を見据え介護事業を推進しています。どの事業にも共通するのは、「人の喜びを創る」こと。介護、カラオケ、飲食を3本柱に、社員がお客さまと共にお互いに成長し、楽しく働ける会社を目指します。ウチヤマホールディングス傘下に、介護事業を行う「株式会社さわやか倶楽部」、カラオケ・飲食事業を行う「株式会社ボナー」という連結子会社を置き、事業を全国展開しています。特にこれからは都市部への展開を進めて参ります。

新生プライベートエクイティ部との付き合いについて

新生銀行さんとの付き合いは2005年からですから、かれこれ8年になります。当時は、介護施設を全国展開するフェーズで、ノンリコースローンなど他の金融機関では検討できない新しいストラクチャーにも積極的に取り組んでいただきました。プライベートエクイティ部(現新生企業投資)とは、2008年からお付き合いがはじまり、2010年9月にPre-IPO投資を受けました。この投資が2008年3月から投資を行っていなかったプライベートエクイティ部にとって新規投資再開後の1号案件であったということも特別なご縁を感じています。

新生プライベートエクイティ部はどんな集団か

株主として、M&Aや事業提携の提案、上場後のIR戦略や投資先企業の紹介などいろいろなアドバイスをしていただきました。時には株主として率直な厳しい意見をもらったこともありますが、そうしたお付き合いの中でお互いの信頼関係が深まったと感じています。話題が豊富なので、日頃の意見や情報交換にも刺激を受けます。おかげさまで、弊社は予定通り、昨年、大証JASDAQに上場を果たしましたが、今後も弊社の成長に向けた様々な面でご支援をいただければと思っています。

これからの事業展開

やはり高齢化社会ですから、介護に注力します。第二次世界大戦後、焼け野原となった日本を復興し、現在の豊かな日本を築いてくれた大先輩方に対して、人生の仕上げの世話をさせていただきたい、恩返しをしたいという気持ちです。具体的には、今、全国に52箇所の介護施設がありますが、今年度だけでも9施設を増やす予定です。将来は幼青老、つまり幼年、青年、老年が共生できる社会作りを目指して、医療法人を核に、幼稚園や保育園、介護施設が一緒になったコミュニティ作りを実現したいと思います。そこではボランティアも受け入れ、住民も、社員も、社会貢献できる場があります。また、今年3月に東京・新橋に、レストラン&カラオケ「コロッケ倶楽部」の店舗をオープンしましたが、集客も好調です。都内では4店舗体制となり、ブランドの認知も進んできたという手ごたえを感じておりますので、首都圏へのカラオケ事業の積極進出も、満を持して行いたいと思っています。

新しい新生PIグループに期待すること

新生銀行は、長い間同じ仕事を続けておられる方が多いという印象を持っています。投資を受ける側としても同じ方とお付き合いができるので安心感につながっています。その投資部門が分社化することで、さらにその独自性と専門性に磨きがかかるのではないでしょうか。新生企業投資には、ぜひ、これからの時代を背負って立つ、有望な人材のサポーターになっていただきたいと願っています。過去のデータだけでは分析できない眼力で、そうした起業家を育てて欲しいと思いますし、私自身も、いずれはそうした人材に投資することもやっていきたいと考えています。